中西　秀樹　
（なかにし　ひでき）

≪微生物生化学研究室　研究室紹介≫

＜微生物のユニークな性質を深掘りし、我々の生活に役立てる研究＞

私たちの身の回りには無数の細菌や微生物が存在していますが、それらが持つ性質やそれらが作る特殊な物質は、使い方を工夫することで私たちの生活や健康の向上に役立てることができます。そこで当研究室では、微生物のユニークな性質、産物について深掘りしその仕組みを明らかにする研究、そしてそれらを応用・利用する研究を行っています。

＜主な研究内容＞

1. 免疫力を向上させる微生物の開発

酵母などの微生物には免疫機能を向上（賦活化）させる成分が含まれています。我々は酵母を改変してその免疫賦活化作用を高める研究を行っています。

2. ボツリヌス毒素の検査システムの開発

ボツリヌス菌が作るボツリヌス毒素（BoNT）は恐ろしい神経毒素である一方、ボトックスなどとして美容医療や医療に応用されています。我々は、新たなBoNTの発見やBoNTの改良などに利用できる簡便な検査システムの開発を行っています。

3. 休眠状態の細胞を目覚めさせる研究

微生物の多くは増殖を行わない休眠状態で存在します。休眠細胞は一般的にしぶとく、感染症などの病気において治療を難しくする原因になります。我々は、休眠細胞の維持や目覚めを誘導するメカニズムについても研究しています。休眠細胞を目覚めさせる方法が見つかればさまざまな病気の治療に役立ちます。